- 「高反発枕はダニに強いって聞くけど、本当かな?」
- 「高反発枕がダニに強いなら、ダニ対策はしなくても大丈夫?」
こんな風に思った事はありませんか?
頭をしっかり支えて寝返りをサポートしてくれる、
安眠の心強い味方『高反発枕』。
実は高反発枕はダニにも強いんです!
でも、ダニ対策を全くしなくていい訳じゃないのよ。
ひとくちに高反発枕といっても、
ウレタン・ラテックス・ファイバーと、使われている素材は様々です。
いずれもダニに強い素材ですが、
何もせず放っておけば、ダニがわいてしまいます。
気付けばダニだらけの枕で寝ている、なんて事に・・・。
どうすればいいの?
寝具ソムリエ資格と睡眠・寝具インストラクターの資格を保有している『まくらの女神様』。
この記事ではまくらの専門家である女神様が、
高反発枕のダニ対策について解説します。
高反発枕のダニ対策に悩むあなたの、手助けになれば幸いです。
- ダニの性質
- 高反発枕がダニに強い理由
- 高反発枕のダニを駆除する方法
- 高反発枕のダニを予防する方法
- 枕以外の寝具のダニ対策
ダニの性質を知ろう
まず始めに、ダニの性質についてお話します。
まず『敵を知る』ことが大切よ。
ダニの性質を知らないと
- 駆除したつもりが、出来てなかった。
- 駆除したのに、またすぐに増えてしまった。
なんて事に、なりかねません。
確実にダニを駆除・予防するために、是非ここは読んでおいてくださいね。
【えさ】
- フケや垢
- 髪の毛
- カビ
- 食べかす 等
【繁殖条件】
- 温度:25~30℃
- 湿度:60~80%
ダニは高温多湿の場所を好みます。
最近は加湿器や暖房などにより、冬でもダニが生きるのに必要な環境が整えられています。
枕は寝汗などで湿気やすく、髪の毛やフケ・垢など、ダニの餌になるものも多いので、ダニにとっては最高の環境といえるでしょう。
どうやったらダニを退治できるの?
【温度】
- 50℃以上:20分以上で死滅
- 60℃以上:瞬時に死滅
【湿度】
- 55%以下で死滅
また、これらの条件をもとにダニを駆除した後、その死骸を取り除く事も大切です。
なぜなら、ダニの死骸やフンがアレルギーを引き起こす原因になるからです。
ダニアレルギーの発症や症状を抑えるには、ダニの死骸や糞などを吸い込むなどの、ダニへの曝露をできるだけ避けることが望まれます。
ハウスダスト1gあたりのダニ抗原が2μg以上では、アレルギー性鼻炎の発症リスクの増加、ダニ抗原が10μg以上では、喘息発症の危険因子になるとの報告もあります。(引用元:アレルギー支援ネットワーク)
- 洗えるものは水洗いする。
- 掃除機をかける。
これを忘れないようにしてね。
高反発枕はダニに強い!
冒頭で申し上げたとおり、高反発枕はダニに強い枕です。
その理由を素材別に解説していきます。
【素材別】高反発枕がダニに強い理由
高反発枕は、素材により3種類にわけられます。
- 高反発ウレタン枕
- 高反発ラテックス枕
- 高反発ファイバー枕
ひとつずつ、見ていきましょう。
高反発ウレタン枕
(引用元:こだわり安眠館)
高反発ウレタン枕には、科学化合物であるポリウレタンを発泡させた『ウレタンフォーム』が使われています。
ウレタンフォームはホコリが出にくく、またその形状から湿気を逃がしやすい特徴があります。
高反発ラテックス枕
(引用元:高級布団店プレミアムストア)
高反発ラテックス枕には、ゴムの木から採れる樹液を加工した『天然ゴム』が使われています。
ゴムの木の樹液には抗菌作用があるため、高反発ラテックス枕は菌をよせつけません。
だから菌がいないとダニも来ないのよ。
ダニは菌によって腐敗した食物を好む傾向がありますが、その菌が存在しにくい環境ではダニの餌を十分に確保することができません。
よって、自然抗菌力を発揮する天然ラテックスは、ダニが住みにくい環境であると言えます。(引用元:ラテシア天然ラテックス寝具)
さらに、ラテックスは『エアセル』という細かい気泡が合わさったような構造をしています。
そのため、通気性もよく湿気にくいのも、ダニに強い理由のひとつです。
- 100%天然ラテックス|天然ゴム含有率80%以上
- 合成ラテックス|天然ゴム含有率79%以下
天然ゴムの含有率が高いほど抗菌作用も強く発揮されるので、高反発ラテックス枕を購入するときは、天然ゴムの含有率まで確認するようにしましょう。
(参考サイト:フランスベッド)
高反発ファイバー枕
(引用元:布団直販)
高反発ファイバー枕には、繊維状に加工された『ポリエチレン樹脂』が使われています。
ポリエチレンは水に強く丸洗い可能な上、写真のような構造のため湿気もたまりません。
【注意】表面にはダニがつく
高反発枕の素材はどれもダニに強いため、気付けば枕の中がダニだらけという事にはなりにくいと言えます。
ただ、ダニ対策を怠ると、表面、つまり側生地(*)や枕カバーがダニだらけになってしまうのです。
(*側生地とは、枕の素材を覆っている布のこと。)
高反発枕のダニを『駆除』する方法
高反発枕のダニを駆除する方法は2つです。
- 側生地や枕カバーを、高温で下処理した後、洗濯する。
- ダニ取りシートを使う。
順番に見ていきましょう。
側生地・枕カバーを洗濯
高反発枕はダニに強いため、もしあなたがダニの被害にあっているとしたら、側生地や枕カバーでダニが繁殖している可能性があります。
後ほど解説している『寝具のダニ対策』もあわせてお試し下さい。
側生地や枕カバーにわいたダニを退治するために、洗濯をしていきましょう。
洗濯前に高温で下処理をする
ダニを駆除する為には、洗濯する前に高温で下処理をする必要があります。
- 50℃以上:20~30分
- 60℃以上:即死
普通に洗濯するだけではこのような高温にはならないため、ダニは繊維にしがみついて生き残ってしまうのです。
洗濯する前に高温で下処理をして、ダニをしっかり退治し、その後の洗濯で死骸やフンを綺麗に洗い流しましょう。
- 乾燥機にかける。
- お湯をかける。
- アイロンをあてる。
乾燥機にかける
ご家庭、またはコインランドリーの衣類乾燥機にかけると、高温によりダニは死滅します。
(3)タンブル乾燥の記号 タンブル乾燥ができる(排気温度上限80℃) 低い温度でのタンブル乾燥ができる(排気温度上限60℃) タンブル乾燥禁止
- タンブル乾燥は、機械(回転ドラム)の中で、洗濯物を回転させながら、熱風によって洗濯物の水分を除去する処理です。
(引用元:政府広報オンライン)
タンブル乾燥禁止の表示があるカバーを乾燥機にかけると、生地を傷めてしまうおそれがあります。
その場合は、別の下処理方法をお試し下さい。
お湯をかける
沸騰したお湯をかけると、ダニは即死します。
洗濯前の下処理は洗面台でする方も多いと思いますが、洗面台によっては、熱湯をかけないよう注意書きがしてあります。
その時は洗面器などを使って、枕カバーや側生地を熱湯に浸すといいでしょう。
アイロンをあてる
60℃以上でアイロンをあてると、ダニは即死します。
(引用元:ベルメゾンネット)
乾燥機やお湯、アイロンを使ってダニをしっかり退治したら、後は洗濯してフンや死骸を取り除きましょう。
>>枕カバーは、正しい洗い方で嫌な臭いとさようなら!洗濯ネットの必要性も熱弁!!
ダニ取りシート
枕本体にも、わずかにダニがついている可能性があります。
表面のダニを駆除したら、残ったダニはダニ取りシートで退治しましょう。
高反発枕はダニに強いのがメリットですが、どの素材も熱に弱いため、ダニの心配があるときに高温で駆除するということが出来ません。
そこで、『ダニ取りシート』の出番です。
- 手間無し、簡単。
ダニが気になる場所に設置して、しばらく経ったら捨てるだけ。 - 赤ちゃんやペットがいるご家庭でも安心。
ダニを誘引剤でおびきよせ、粘着シートで捕まえる仕組みなので、殺虫成分を使用しておらず安全。
えーっと、ダニ取りシート・・・(スマホぽちぽち)
ダニ取りシートは、ものによっては効果が薄いものもあるから、注意が必要よ。
『ダニ取りシート』と検索すると、様々な種類の商品が出てきます。
ですが、中には粘着力が弱かったりして、思ったような効果が得られない商品があるのも事実です。
これじゃ捕獲できないね・・・。
効果のあるダニ取りシートを見分けるには、どうすればいいの?
メーカーとは関係のない、第三者的な立場の機関が行う検査の事。
『自社調べ』などのメーカー自身が行う検査よりも信頼できるため、商品を選ぶときの目安になります。
第三者機関の検査を受けているダニ取りシートの中で、コスパが良くおすすめなのは『ダニピタ君』です。
高反発枕のダニ対策に、ダニ取りシートをお考えの方は、是非お試し下さい♪
ダニ取りシートについてもっと詳しく知りたい方は、関連サイトのこちらの記事をご覧下さい。
>>【2022年最新版】おすすめダニ取りシートランキングBEST3!【すべて効果検査済】
高反発枕のダニを『予防』する方法
ダニをしっかり駆除したら、次はダニが再びわかないように、予防していきましょう。
- 陰干しする。
- 枕カバー(ピロープロテクター)を使う。
- 髪の毛を乾かして寝る。
- 高反発ファイバー枕は丸洗いする。
陰干し
陰干しして湿気を飛ばすことで、ダニを予防できます。
陰干ししてもしなくても、変わらないんじゃない?
人は寝ている間にコップ一杯分の汗をかくと言われています。
湿気にくい高反発枕ですが、毎晩それだけの水分を受け続けて放っておけば、さすがに湿気を溜め込んでしまいます。
3日に1回は、風通しのいい日陰に干して、湿気をリセットする事が大切です。
必ず日陰に干してください。
枕を干したくても「場所が無い」「干しにくい」と、お困りの方もいらっしゃるでしょう。
そんな方には枕干しネットがおすすめです。
- お手持ちのハンガーで、安定して枕を干せる。
- 風通しが確保できる。
- 場所もとらない。
ひとつ持っておけば、枕を気軽に干せるようになります♪
枕カバーの使用
フケや垢などのよごれが枕につくのを防ぐ為に、枕カバーを使いましょう。
枕カバーはフケや垢、よだれなどで、想像以上に汚れやすいものです。
汚れたまま放っておくと、ダニが繁殖してしまいます。
週1~2回は洗濯するようにしましょう。
※お手入れの為の洗濯の場合、高温での下処理は必要ありません。
ピロープロテクターのすすめ
高反発枕には、ピロープロテクターもおすすめです。
ピロープロテクターをおすすめする理由。
それは高反発枕はファイバー以外は洗濯できないからです。
ウレタンとラテックスは、ともに湿気にくい性質を持っています。
ですが、水分が直接かかることに非常に弱いのです。
そのため、枕まで汚れや水分が届かないようにする事が大切になります。
ピロープロテクターで、汚れや水分から高反発枕を守りましょう。
>>高反発枕は洗濯できる?素材別の洗い方から間違って洗濯した時の対処法まで徹底解説!
髪の毛を乾かして寝る
寝る前には、必ず髪の毛を乾かしましょう。
髪の毛が湿っていると、その水分は枕に染みこんでしまいます。
枕を汚れや水分から守る事も大切ですが、そもそもつけない事も大切です。
一年を通して、髪の毛をしっかり乾かしてから寝ることを習慣にしましょう。
高反発ファイバー枕は丸洗い
(引用元:エアヴィーヴ)
高反発ファイバー枕は丸洗いができます。
ダニの餌となるフケや垢などの汚れを、綺麗に洗い流しましょう。
- 側生地を外す。
外せない場合はそのまま洗う。 - お湯で洗い流す。
ファイバーは熱に弱いので、40℃を越えないよう注意。
強く揉んだりすると形が崩れる為、シャワーで洗い流すだけにする。 - 水気を切る。
軽く振って水気をきり、残った水分はタオルで包んで拭き取る。 - 陰干しする。
だからお湯で流すだけでも綺麗になるのよ。
- 洗面器にお湯を張る。
40℃程度のぬるま湯。 - 中性洗剤を数滴たらす。
ファイバーを傷めないよう中性洗剤を使う。 - 洗剤を溶かしたお湯を枕にかける。
汚れが気になる時は何度か繰り返しかける。 - お湯で洗剤を洗い流す。
40℃以下のシャワーでしっかり洗い流す。
枕以外の寝具もダニ対策を!
高反発枕を使っていてダニの被害が気になる時は、枕以外の寝具にダニがわいている可能性が高いです。
布団やマットレスなどの寝具もまとめてダニ対策しましょう。
- 布団乾燥機の使用
- ダニ取りシート
布団乾燥機の使用
寝具のダニ対策には、布団乾燥機を使いましょう。
50℃以上に設定が可能なものや、ダニ駆除モードがある布団乾燥機を使って下さい。
布団乾燥機でダニを駆除した後は、ダニの死骸やフンを取り除きましょう。
- シーツ類は洗濯する。
- 布団は両面に掃除機をかける。
ダニ取りシート
ダニ取りシートは、寝具全体のダニを駆除するのにも有効です。
定期的に布団乾燥機でお手入れしながら、残ったダニはダニ取りシートで駆除していくと、快適な寝室を保てます。
まとめ
今回は高反発枕のダニ対策について解説しました。
最後に、お話した内容をまとめておきます。
【ダニの性質】
- 高温多湿を好む。
- フケや垢・髪の毛などを餌とする。
- 50℃以上20~30分、または60℃以上で死滅する。
高反発枕はダニに強い!
ただし、表面のダニ対策が必要。
【高反発枕のダニ駆除方法】
- 側生地や枕カバーを高温で下処理した後、洗濯する。
- ダニ取りシートを使う。
【高反発枕のダニ予防方法】
- 3日に1回陰干しする。
- 枕カバー(ピロープロテクター)を使う。
- 髪の毛を乾かして寝る。
- 高反発ファイバー枕は丸洗いする。
【枕以外の寝具のダニ対策】
- 布団乾燥機にかける。
- ダニ取りシートを使う。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
ダニに強いって事は、面倒な対策もしなくていいんだね~♪