まくらの女神様のお話~金のまくら、銀のまくら~

 

女神様
あなたが落としたのは、
この金の枕…?それとも、銀の枕…?
さくちゃん
えっ、はい?いや、えっと……??

これは、昔々…でもない割と最近、
令和になってからのお話。

こんな不思議なことが起きるまで、一体何があったのでしょう…?

 


 

時は夕暮れ、ここはとある街はずれ。

1人の女性が全速力でママチャリを漕いで、家への道を疾走しておりました。

さくちゃん
いけない、買い物に時間かけすぎちゃった…!

この女性は、ついさっきまで、町はずれの商店街で買い物をしておりました。

ところが、買うものをなかなか選べず迷っているうち、
いつの間にかこんな時間になっていたのでした。

さくちゃん
かわゆい娘ちゃんが、私の帰りを待ってるのに…!

彼女には、5歳になる1人娘がおりました。
今日はパパと2人でお留守番してくれていますが、そうはいっても早く帰ってあげないと。

最近は眠りが浅くて、なんだか睡眠不足。
おまけに肩こりもひどくて、肩が鉛のように重たく感じます。

さくちゃん
なかなか疲れも取れないし、肩はバリバリだし……

そんな辛い心と体を支えてくれるのは、やっぱり娘ちゃんのかわいい笑顔。
まだまだ手はかかるし大変だけど、でもでもかわいくてたまりません。

ママチャリで疾走しつつも、
一瞬だけ目を閉じ、天を仰いで娘ちゃんのことを思い浮かべます。

家で待つ娘ちゃんの顔を思い浮かべると、自然と表情が緩んでにやけます。
そのにやけっぷりたるや、某クレヨン〇んちゃんのごとし。

さくちゃん
へっへっへ、私の娘ちゃあああん……

こうして、目を閉じた時間は、1秒にも満たない時間でした。

ところが。

目を開けると……

さくちゃん
えっ?あ、あれ?
こ、ここはどこ……?

見慣れた家路ではありません。

どういうわけか、周囲の景色は一変し、
ママチャリと共にポツンと森の中の1本道に立っておりました。

そしてその先には、誘われるような、不思議な光。

狐につままれたような気持ちで、恐る恐る進んでみると、そこは…

なんとそこは、世にも美しい、不思議な泉。

さくちゃん
な、なに?ここは…?
こんな不思議な場所があるなんて…

彼女は、しばしの間、泉の景色に見とれておりました。

すると……

「ゴボゴボゴボゴボゴボゴボ……」

さくちゃん
!!!???
女神様
これ、そこな美しきママさんよ……
さくちゃん
う、うわわわわわわわ!!

なんということでしょう。
泉の中から、何とも神秘的な女性が、姿を現したではありませんか!

女神様
さて……
そなたが落としたのは、この金のまくr
さくちゃん
ふ、不審者……
ま、まずは落ち着いて110番を……
女神様
シャラッップ!!!
さくちゃん
ひいぃ!?(ビクゥッ)
女神様
ねえ…どうやったら、私が不審者に見えるワケ?
私さあ、まあまあ尊い、聖なるタイプのヤツよ?
それをさあ、いきなり不審者扱いって、どういう了見よ?ん?
さくちゃん
い、いや…だって、いきなり泉から湧いて出てきたから……
女神様
湧いて出たとか、人をコバエみたいに言うんじゃねーわ(イラッ)
1回だけ大目に見てやるから、今度はちゃんと聞くんだよ?いいね?
さくちゃん
え、あ、はい……

いきなり泉から湧いて出てきた、謎の女神様。
しかし、言葉遣いは全然女神様っぽくありません。

唐突すぎる展開に目の前でドン引いている女性を差し置いて、
女神様は勝手に話を進めていきます。

女神様
ゴホン、では……
女神様
私は、まくらの女神様……
女神様
あなたが落としたのは、
この金の枕…?それとも、銀の枕…?
さくちゃん
えっ、はい?いや、えっと……??

なるほど、冒頭の不思議な会話は、ここに繋がっていたのですね。

…しかし、彼女には、特に何か落とした記憶がありません。
というか、この泉に迷い込んで5秒くらいで、目の前の不審者女神様が湧いて出てきたのですから。

さくちゃん
…………別に、何にも落としてないんですけd
女神様
シャラッップ!!!
さくちゃん
ひいぃ!?(ビクゥッ)
女神様
ねえ、それだとさ、話進まないわけよ。
わかるでしょ?空気読めばわかるよね?ねえ?
さくちゃん
(あ、はい……すみません……)
ど、どこが女神様なの…もうただのチンピラや…
女神様
……心の声とリアルの声が逆転してんだよ、コラ(ビキビキ)

なんということでしょう。
女神様は、ただの腹黒のチンピラまがいだったのです。

女神様
…もういいや(チッ)
それでは、改めて……
さくちゃん
今、舌打ちしませんでした…?
女神様
してないワ!女神様スマイル!☆(ニッコリ)
さくちゃん
・・・・・・・・・。
女神様
・・・・・・・・・。
女神様
ゴホン、では……
女神様
あなたが落としたのは、この金の枕…?
さくちゃん
(……ここは、流れに乗っかるのが正解なのよね…?)
さくちゃん
……いえ、違います……
女神様
それじゃあこっちの、銀の枕…?
さくちゃん
……いいえ、それも違います
女神様
それではこっちの、
なんとなく安さだけを理由にそのへんでテキトーに選んだ、何の変哲もなければ特徴もない、
むしろ寝れば寝るだけあなたの体に負担をかけて、慢性的な不眠・肩こり・腰痛・手のしびれなどなど、
あなたの体をズタボロにしてる
のに、あなた自身はそれに気付いてない、そんな枕……?
さくちゃん
・・・・・・・・・。
女神様
・・・・・・・・・。
女神様
(ギロリ)
さくちゃん
ひっ……
は、はい!なんかその、テキトーに選んで私をボロボロにしてる枕が、私の落としたやつです!
女神様
あなたは、とても正直な人ですね……

………しかし!!!!

さくちゃん
(ビクゥッッ)
は、はい!!なんでしょう!!??
女神様
そのままの枕を使い続けるのは、
あなたの体にも、毎日の生活のためにも、大変よろしくありません……
さくちゃん
え?急にマトモなこと言いそうな雰囲気…?
女神様
先ほど私は、慢性的な不眠・肩こり・腰痛・手のしびれなどなどと申し上げました。
これはあなたにも、心当たりがあるのでは……?
さくちゃん
………。
ま、まあ確かに、それはそのとおりです、ね…

ムリヤリ答えさせられてる雰囲気が釈然としませんが、
とはいえ、これに関しては本当にそんな気がします。

ここのところずっと、朝起きると肩こりがひどいのです。
おまけに、なんだかよく眠れない。
夜中に何度か起きてしまうし、すごく眠りが浅いような気がする。

「どうしちゃったんだろう…ま、まさか、年のせい……?」

なんて考えて、でも現実を見ないようにして、
ときどき旦那さんに肩もんでもらったり、
Youtubeで見たストレッチを1日だけやってみたり…

で、その場しのぎで乗り切りつつ、
なんやかんやとそのまま問題をほったらかしにしてきたのが、正直なところ。

さくちゃん
うん……はい、確かに、それは事実です。
けど、それが一体……?
女神様
ふっふっふ、私はまくらの女神様…
女神様
なんと、私の言うとおりに枕を選べば……
そんなあなたの悩みなんて、ちょちょいのちょーいで吹っ飛ばせるのです…!(ドヤァ)
さくちゃん
ほ、ホントに…?
なんで女神様にそんなことがわかるんですか…?
女神様
ふっふっふ、それはね…
さくちゃん
そ、それは…?
女神様
…この私は、寝具ソムリエの資格、さらには睡眠・寝具インストラクターの資格を保有しているからよ…!

寝具ソムリエ資格取得証明
睡眠・寝具インストラクター資格認定証

女神様
この資格取得の知見を基に、日夜様々な枕を研究し、本当に女性にとって理想の枕は何なのか、追求してきた結果、
こうしてまくらの女神様として、あなたのような迷える女性に、最高の枕を提供
しているのよ…!
さくちゃん
……!
い、意外なほど誠実な努力型…!

こうして、なんやかんやで女神様のことを信じるに至った彼女は、
なんやかんやでハイパーに理想の枕を手にしました。

こうして、日々の悩みから解放され、
旦那ちゃんと娘ちゃんと、幸せに暮らしたのでした。